踏み込み温床 地域資源の循環から生まれる野菜づくり

研修第1期生の中村です。
吉田農園内の研修圃場にて踏み込み温床を作成しました。
今回は、来年度の研修予定の福島さんも一緒です。

踏み込み温床とは

踏み込み温床とは、落ち葉や枯れ草などに米ぬかや鶏糞等と水を足して踏み込み、
微生物による有機物の分解段階で発生する発酵熱を利用して育苗する古来からの技術です。

なすやピーマンなどの夏野菜は発芽や生育に20〜30℃ほどの高温を必要とするので
冬の寒い時期から育苗を始めるために温床を利用します。

踏み込み温床の作り方

温床作りは以下の流れで進みます。

  1. 温床枠の作成
  2. 落ち葉拾い
  3. 落ち葉、米ぬか、水を入れ踏み込む
  4. 発酵温度の安定後、育苗

1.温床枠の作成

研修圃場では、2つの温床を設置しています。
枠には米の苗箱を使用しました。
保温力と通気性を程よく保つことが重要です。

2.落ち葉拾い

今回は枯れ草を使用せず全て落ち葉を使いました。
踏み込むとかさが減るので大量の落ち葉が必要です。
道路脇の側溝に溜まっている落ち葉を軽トラに満載して何度も運びました。

3.落ち葉、米ぬか、水を入れ踏み込む

必要な材料を揃えていよいよ温床作り本番です。
落ち葉に米ぬかがまんべんなく行き渡るように混ぜ、水をかけて踏み込みます。
この時理想的な水分量は踏むとジュッジュと音がするくらいが目安です。


温床を作成して徐々に微生物の活動により温度が上昇を始めます。
今回は4日目に35℃まで上昇し、温度が安定したのでピーマン、ナスなどの夏野菜の種をまきました。

今年踏み込んだ落ち葉は来年以降の苗土に利用できるので、地域資源の有効活用に踏み込み温床は最適です。


第1期研修生として、旬の野菜セット作りを勉強中です!
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